スマートな巨体
先週日曜日、マツダディーラお得意の「パックDEメンテ」の半年点検のためにディーラを訪れた際に、CX-7の試乗を勧められたので雑感を。そして、Blogで飽きずに試乗記を掲載している親愛なる悪友を見習って(^^;)。
試乗車はマツダCX-7 Crusing Packageのハイグレード仕様。本革シートやバックビューモニタ搭載カーナビなどが標準装備される、言わば豪華パッケージ。今思うとこれに加えてメーカーオプションのBOSEスピーカも搭載されていた。FMラジオでもかまわないから音を出してみれば良かった。
マツダのWebサイトのカーラインナップを表示するとSUV、スポーツ・ユーティリティ・ビークルのカテゴリに1台だけ隅っこに表示される。SUVを名乗るだけあって高い位置にある運転席に座る、というよりは潜り込むようなイメージ。なぜなら、運転席はかなり狭い。
奥行きを感じさせるダッシュボードと、太いセンタートンネル、スイッチが満載されたハンドルに囲まれて、SUVを名乗るには違和感がある風景が広がる。ハザードランプスイッチやカーナビのモニタ、空調のスイッチがシンプルに並ぶのに対して、スイッチだらけのハンドルがやけに主張してくる。最近のF1のハンドルもスイッチ満載で1本100万くらいするとか聞いた事があるけど、CX-7もF1に見習ったのか。
リヤシートはというと、これも狭い。シートの座面が腰のところで深く沈ませてヘッドスペースを稼いでいる。このあらゆる狭さのために、前後シートで隔たれた感覚が大きい。ミニバン並みのスペースを期待するときっと期待はずれになる。
Crusing Packageはアドバンスドキーレスエントリーが標準装備なので、エンジンスタートはスイッチをひねるだけ。自分のクルマよりは目線が高いのでおそるおそるアクセルを踏み込んで道路に出ると、ん?違和感が無い!カエルの子はカエルと言うか、マツダのクルマはマツダのクルマなわけで、まるで自分のクルマに235/60R18のタイヤを履かせて最低地上高205mmにしたらこんな感じなんじゃないだろうかと錯覚してしまう。この時点で安心感90%。私のような軟弱者でも全長4.6mのCX-7に一瞬で慣れてしまう。
アクティブマチック6段ATと電子制御4WD、そして最近のマツダお得意の直噴ターボエンジンの組み合わせで、車両重量1.7tの巨体はいとも簡単に加速する。ただし、NA乗りとしてはやはりターボエンジンの加速に違和感を感じてしまう。現行型レガシィB4の2.0GT(モデルチェンジ直後、A型?)に試乗したときもこんな加速感だったかも?
この力強さをタイヤに伝える6段AT、シフトショックも小さいしマツダのATは良くなったな・・・と安心してフと気づく。シフトインジゲーターに1とか2とか表示されている時間がほとんど無い。ファイナルレシオの関係もあるだろうけど、さすがにこの重さのクルマで6段ATを使ってこれだけ加速させる事を考えるとシフトスケジュールはこんな風になってしまうか。ちょっとだけアクティブマチックをマニュアルモードにしてみたものの、操るのをあきらめた。きっとこのCX-7の姿に似合わない忙しさでシフトレバーをパタパタと動かす事になる。さらにイチャモンをつけると、私の体格だとシフトレバーを動かすたびにヒジがフロアコンソールのフタにぶつかってしまう。これ、今所有しているクルマのマイナーチェンジ前もあったんだよなぁ、と昔の事を思い出してしまった。やはり、ATはATらしく乗った方がいいらしい。
乗り心地はとてもいい。少なくとも職場の先輩のクルマだったフォレスターよりはいい。なので運転する側としては小さな段差も気にする事無く、黙ってアクセルを踏んでいれば良い。こんな乗り心地がいいクルマがSUVを名乗って良いのか?いや、そもそもマツダが考えているSUVは世間のそれとは異なっているのか?!
試乗コースを一回りして、ディーラの駐車場に巨体を押し込めようとシフトレバーをバックの位置に持っていくと、リアビューモニタが起動されて背後が映し出される。ハンドルを切るとガイドラインも一緒になって動いて進む先をアシストしてくれる。アシストの線に頼り切ってどうにか駐車スペースに並ばせて、今度はどこまで背後の壁に迫っていいか悩んでいると隣に座った営業さんに優しく「赤い線がのところまで下がれますので・・・」と諭される。なるほど、最近のクルマとはこういうものか。毎週末6段MTでヒヤヒヤしながら愛車のクラッチベダルを左足で操作してスーパーの駐車場に押し込んでいるのに、CX-7はリアビューモニタの黄色い線と赤い線に習ってブレーキペダルをちょっと緩ませれば良いらしい。なるほど。最近のATはこういうものなのか。
燃費は10・15モードで8.9。ターボエンジン、車両重量を考えると、まぁ優秀な数値かな?というところ。DSCやTCSが標準装備された電子制御4WDで、最低地上高が205mmあってABSやEBDやブレーキアシストが標準装備で、ヒーテッドドアミラーがついてきてこのCrusing Packageになると本革パワーシートにシートヒータまで備えられていて、駐車するときはリアビューモニタで一発駐車。というキャラクターなクルマ。
Crusing Package、定価で366万円。
営業さんの話だと独身の女性の方だとか、お子さんがまだ小さな家庭の方とかが買っていくそう。きっとCX-7はこの雪国で冬になってもアドバンスドキーレスエントリーのツマミをひとひねりして、そのままアクセルをぺたっと踏みつければ4輪が地面を蹴飛ばして何のためらいも無く疾走していくスマートなSUVになるに違いありません。アメリカではさらに一回り大きいCX-8が投入されるとか。
というわけで、営業さん。やっぱ6段MT使いには6段MTの楽しさがあるから、買わないからね!!
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